7.肘部管症候群
症状
麻痺の進行により症状が異なります。
初期は小指と環指の一部にしびれた感じがでます。
麻痺が進行すると手の筋肉がやせてきたり、小指と環指の変形がおきてきます。
肘部管症候群とは、肘で尺骨神経に圧迫や牽引などが加わって、生じる神経の障害をいいます。
原因
肘の内側で神経(尺骨神経)が慢性的に圧迫されたり牽引されることで発症します。 以下のような原因があります。
- 神経を固定している靱帯やガングリオンなどの腫瘤による圧迫
- 加齢に伴う肘の変形
- 子供のときの骨折による肘の変形
- 野球や柔道などのスポーツ
予防と治療
薬物の投与・肘の安静などの保存療法をまずは行います。 これらの治療が無効の場合や麻痺が進行しているときには、尺骨神経を圧迫している靱帯の切離やガングリオンの切除を行います。
神経の緊張が強い場合には、骨をけずったり、神経を前方に移動する手術を行います。 肘の変形がある場合には(外反変形など)、変形を手術的になおす場合もあります。
※日本整形外科学会「手外科シリーズ8 肘部管症候群」より画像を引用しています。