4.外反母趾
症状
特徴的な症状は足の親指がひとさし指のほうに「くの字」に曲がり、つけ根の関節が痛みます。その突出部が靴に当たって炎症を起こし、ひどくなると靴を履いていなくても痛むようになります。
靴の歴史の長い欧米人に多い病気でしたが、最近は日本でも急速に増えています。
原因
外反母趾の原因は靴を履くことで、特に幅が狭く、つま先が細くなった靴を履くと親指が圧迫されて変形します。ヒールの高い靴はつけ根にかかる力が増えてさらに変形を強くします。
予防と治療
予防
- 親指のつけ根がフィットする、つま先がゆったりとした履物を選びます。
- 足の指を開くような外反母趾体操を毎日行います(グ、チョキ、パー)。
- 両方の親指に輪ゴムをかけて足先を開く体操を行います。
- 親指とひとさし指の間に装具をはめます。
手術療法
変形が進むと指についている筋肉も変形を助長するように働き、体操や装具ではもとに戻りにくくなります。痛みが強く、歩行がつらくなると手術をします。
外反母趾の手術にはいろいろありますが、最も一般的なのは中足骨を骨切りして矯正する方法で、変形の進行の程度により方法を選んで行っています。手術の翌日から歩行が可能ですが、従来の靴が履けるようになるのには2ヵ月間ほどかかります。